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夜の京都、帰り道に迷う・・・。
JUGEMテーマ:音楽


 
 日曜日の朝。

 数時間前まで雑談し(今後の活動について詰めた話し合いの筈が、なぜかダルビッシュやら黒田やらイチロー、果ては落合、バースの打撃技術論に花が咲く)、扉一枚挟んだ客間に敷いた布団に寝たアイパー大西は、予告通り音もなく早朝消えていた。全く律儀な男だ。午前中には伊勢の家族の元に戻ったのだろう。


 連休前半となった初日27日、夕方まで保育所に預けた息子を拾って、そのまま近畿道に乗る。第二京阪道路が開通して京都への往路はほとんど渋滞がない。

 今年のお正月明け、息子が憶えたハンバーガーの味。

 余程、楽しみだったのか、朝から保育士さんにその事を伝えていた様だ。決まってねだるおやつに一度も手を出さず、「お腹いっぱいなったら、チーズバーガー食べられへんくなるやろ?」と笑わせる。


 
 すぐ傍に東山が見渡せる京都岡崎の目的地に集合時間の少し前に到着。

 この日の様な陽気のタイミングにしか羽織れない10年以上愛着のある長袖のアロハシャツをクローゼットから引っぱり出してきた。何となくそんな気分の一日の始まりだ。

 
 ブッキングを持ちかけてくれたのは、京都在住の江上君だ。

 アイパー大西&The Seeds Of Reedで、久米君と共にギターを担当してくれているが、彼も益々多忙を極める立場にあり、バンドとしての活動はこの先不透明である。

 前段のアイパーと交わすべきだった今後の活動とは、そうしたこともある。


 
 『新酒ボーイズ』と名乗る江上/ギター&三木あきら/ベースの限定的なユニットに、何度か参加させてもらって京都を訪れる機会が時々出来た。

 場所柄、ボクはスネアとハイハットシンバルにブラシという慣れないスタイルである。

 今回は、アルトサックスのAyako Minamiちゃんにも声を掛けた。


 お店は、1月と同じ平安神宮傍になるハンバーガーショップ、

 58DINER


 一階から吹き抜けの二階席もあり、手作りの各種ハンバーガーにワイン、そして音楽も時々提供している。


 実際は即興になるだろうが、簡単なリハーサルを4人で済ませ、開演20時を待つ。

 「チーズバーガー、チーズバーガー」を連呼する息子にキッズプレートを早速与える。

 ボクは終演後にフィッシュバーガーをいただいた。

 言うまでもなく、空のお腹に一気にコークとともに美味しく流し込んだ。



 なぜかフランス語が飛び交う店内。

 江上君主導で、ゆるりと始まる。

 

 Ayakoちゃんは、生音。

 

 
 久し振りに会った気のする三木君と。

 


 2ステージ目の途中からは、伊勢から駆けつけたアイパーも2曲ほど参加。




 やっぱりブラシは・・・難しいですね。



 アイパーを後部座席に、2ステージ目にはすでに二階席で熟睡の息子をチャルドシートに乗せて、大阪へ戻る。

 帰路は、下道と決めていたが、元来の方向音痴が発揮され、どこでどう間違ったか北と南を完全に間違える。

 こうなると、慣れない暗い京都の道路事情に右往左往の混乱状態。


 結局、スマホのナビを頼りに走るうち、おかげで結果的に時間短縮にはなったが、予定外に阪神高速京都線から一気に大阪へ帰る羽目に・・・。

 ちなみにアイパーとは、連休明けに四日市でのライブが決まっている。

 メンバーは、この日も一緒だった三木君がベース、ギターには、ヨシ水野の編成です。(また後日告知致します)

 三木君、Ayakoちゃん、そして江上君、アイパー、お疲れさま。

 そして盛り上げて下さったお店のスタッフの皆さん、お客様方有り難うございました。



 

 

 (個人的な余談)

 丁度、京都へハンドルを握っている時間、身内からめでたい報告が入る。

 おめでとう!

 

 

 
| ライブ始末記 | 00:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ご参加感謝!4月の"ChicagoRock Friday Night Blues Jam"
JUGEMテーマ:音楽



 米国ボストンマラソンで起こった事件・・・。

 背景のあるテロルかどうか、何やらきな臭い。

 
 しかし自宅では、CATVのチャンネルを普段余り観ないCNNのLIVE映像に時々切り替える。

 不謹慎だが映画さながらの映像が繰り返し流される。

 19歳の弟とされるあどけない顔が大写しされていた。
 (日本なら、少年法で禁忌である。)

 画面から予想される住民の不安と恐怖は、国内全土へと広がったことだろう。

 
 他方、関係がごたごたの中国四川でまた大きな地震。

 こちらは、隠蔽交錯か?

 
 どちらも人ごとではない。


 そんな騒がしい週末、肌寒いを通り越して寒の戻りか?気温が乱高下した。

 桜の季節から一気に緑鮮やか春爛漫な休日を期待していただけに、崩した体調不良も一進一退ってところ。


 こういう時は、家族や気の合う仲間との時間が何よりの特効薬だ。

 金曜日の夜、仕事上がり南森町へ。

 おおよそ一ヶ月ぶり。

 月一度の

 シカゴロックジャムセッションのホスト役。


 プリントアウトした参加者表が、名前で埋まることを期待しながら、カウンターに座る。

 いつもは、開始時間の8時までの話し相手は、バーテン兼モギリ兼PA兼写メ撮影4役を黙々とこなすI山君一人だが、この夜は、地下の開けっ放しの扉の奥から耳馴染みのギターが聴こえる。

 店の前には同時にマスターS山さんのスーと車が停まる。


 「Jimmy Dawkinsと

 George Jacksonが亡くなりましたね?」


 ネットなど触れないマスターには初耳だったらしい。


 両者ともマスターならびにお店には縁がある。


 今から10年前2003年大阪で開催された「大阪シカゴブルースフェスティバル」(だったかな?)の際、Bonnie Lee(故人)らとジミー・ドウキンスは演奏後、連夜同店を訪れたのだ。

 当時、まだボクはシカゴロックに出逢っておらず、会場は完成すぐだったなんばHATCHの出入り口で看板と同じジミーリードとエディーテイラーが印刷された案内ハガキをウロウロと配り歩いていた長髪で小柄な胡散臭い人物が今思えばSマスターだったわけだ・・・。

 ちなみにボクら数人の仲間は、関西ローカルテレビ放送された同ライブのエンディングで「ブルース最高〜〜〜!」なんて言わされる恥ずかしい出演経験有り・・・。
 (録画したあのビデオテープどこいったんやろ?)


 George Jacksonは、サザンソウルファンの方々にとっては、最重要な人物の一人。

 サザンソウル好きのマスターには、こちらの訃報の方が、きっと残念だったはずだ。


 地下へ下りるとギターの主は、やはり岡部キングだった。

 Sマスター、レコード棚から関連作を引っぱり出し、4人であれやこれや。

 壁には、ジミー・ドウキンス一行が残した痕跡がはっきりと残る。

 こういう夜に限って、いつも持参のカメラを忘れたが、スマホが活躍。






 ソングライターとしてのクレジットが多いGeorge Jackson、あらゆるレーベルに見られる。本人自作自演も数曲。




 Jimmy Dawkinsに関しては、ブルースファンからの認知度含め、賛否あるかとも思われる。

 しかし、つい近年まで地元シカゴでステージをこなしていたことは、ネットを介して伝わっていた。

 久米君が、何度目かのシカゴ滞在時に、彼の映像を届けてくれて小生のYouTubeチャンネルにアップロードしたのもつい最近だ。
 (下の動画です。)







 ↑ シカゴロック壁に何気にあるJImmyの写真とサイン。


 合掌。

 George Henry Jackson (March 12, 1945 – April 14, 2013)
 
 James Henry "Jimmy" Dawkins (October 24, 1936- April 10, 2013)




 

 という訳で故人の録音で偲び、いつもとは少し違う開始時刻待ち時間。

 おかげさまで8時直前になってギター、ベース、ドラムス各パートが揃う。


 「週末の方が忙しい」との方もおられる。

 そんな中で、初参加の方(女性ギタリスト!)からお久しぶり、御常連さん、飛び込み参加(?)そしてギャラリーのお客さんなどなど、ご近所さんから遠路大阪府外の方々を交えて、店内を見渡せば20名を越え満員御礼でございました。

 この場を借りまして有り難うございました!


 
 あいにくのデジカメ不携帯により、写メでのやや不鮮明な画像ではございますが、約3時間の宴でした。

 (何も言わず時々空いた手で撮影してくれたI山君おおきに。)
 
 

 

 
 

 オーラス近くには、同年代・同パートで、20年数年ほど前ある場所で出逢い、のちにバンバンバザールのドラマーとして活動、現在はある筋の趣味人なら「え?!」っと分かる多忙なT君が、SNS上の口(文字)約束通り来てくれ、2曲ほど叩いてくれました。

 もちろん今もプロセッションドラマーとして関西中心に活躍中です。

 

 おっと、確認したら本人の方がボクより先に当夜の模様を写真付きでホームページ内のブログ日記にアップしてますがなぁ〜〜〜?!
 (下記リンク)

 http://www.go-phish.com/



 そのT君は間に合いませんでしたが、

 恒例午後10時頃『一期一会』の記念撮影です。

 皆さん、笑顔で有り難うございます!





 
 

 
 来月も第3金曜日です!


 5月17日(金曜日)

 午後7時オープン

 午後8時スタート 同11時終了予定

 チャージ/1,000円(1ドリンク付き)


 http://www18.ocn.ne.jp/~bluesbar/




 

 (ベーシスト急募!ジャム初参加のN君、ベース弾きっ放しお疲れさまぁ)


 感謝!




 

| ChicagoRock Friday Night Blues Jam | 20:18 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ハンバーガーのお供にブルースを!!(京都・岡崎)
JUGEMテーマ:音楽



 またしばらく日記の更新が滞ってしまいました。

 この間、鼻が「ズルズル」喉が「ゴホゴホ」耳は「ドーン」四肢関節も「クタ〜ッ」


 春早々に見舞われたダラダラとしつこい風邪の症状を市販薬で誤摩化しましたが、

 すっかりとこじらせてしまったようです・・・。
 
 朝晩のテーブルには丸めたティッシュペーパーが散乱・・・。


 一週間余り続いて、休み明けの今日も体調万全とは言えず。

 只今も若干の微熱に怯え、薬局に走り、漢方栄養剤を飲んだところ。



 

 しかし土曜日早朝の揺れには、身構えた。


 発生は、午前5時半過ぎの事だったが、ボクはその1時間前には目が覚めてベッドでうつらうつらしていたところだった。

 咄嗟に、隣でぐっすり眠っている息子の頭を抱えていた。

 目覚まし時計代わりに枕元に置いてあるスマートフォンは揺れている最中に緊急アラームが鳴っている。

 まだ建って2年の我が家はミシミシと音を立てている。


 18年前あの阪神淡路に大阪でも感じた激しい揺れとは、比べようもないものだったが、東北大震災以降南海トラフ周辺の大地震確率が盛んに関西でも報道され、推定被害者数数万人とかいった無神経な数字が当該住民に不安が顕在化している矢先の出来事であった。

 真っ先に公共放送にチャンネルを合わせる。(こういう場合は、当局に限る。)ある民放はゴルフ中継真っ最中、なんと震源地である兵庫地域の放送局などいつまで待っても報道特番体制すら確認出来なかった・・・。


 実家で一人の母に(こちらもグスン、グスン)、一応無事を電話。


 こればっかりは、人間様の力では到底に防ぎ様がない。

 もしもの被災時、最低限の準備と心構えを用意しないといけませんね。



 

さてさてここから本題。


 年明けから2月までは頻繁だったライブが諸事情あって、機会が減った。

 機会が無いと、彼らいつでも会える筈のメンバーともずいぶんご無沙汰している感じがする。


 馴染みのメンバーの活躍をSNSの画面を通じて知るという具合。

 
 秋に神戸で3年連続の企画を進めている。

 ほぼ頭の中にある布陣が固まりつつある。

 追って日時等の詳細はブログなどでアップ致します。



 近々のライブの予定を一本告知致します。


 『新酒BOYZ』


 極めて限定的なユニットである。

 アイパー大西&The SEEDS of REEDでもギターを担当する、
 江上マサノブから一月に続いての招集だ。


 場所は、京都東山を望む岡崎。

 目と鼻の先には、平安神宮。

 美術館、動物園もほど近い。


 手作りハンバーガーショップ、

 「58 DINER」

 


 

 2階席からも見下ろせます。

 

 


 昼は、界隈を散策、

 夜は、ボリューム満点のハンバーガーをかぶりつきながら、

 「かぶりつき」で聴いて下されば幸いです。

 (美味しいワインもあります!)

 


 そして今回は、特別ゲストに、

 アルトサックスのAyako Minami(南彩子)も参加!!
 http://ayakosax.jimdo.com/

 

 昨年シカゴから活動の場を故郷大阪へ移し、3月には名古屋・東京への遠征。


 場所柄、スピーカーを通さず、生になるでしょう?



 日時は、ゴールデンウィーク突入!

 4月27日土曜日

 午後8時頃〜

 チャージ無し。要飲食。

 (チップ制。お心付け頂ければ助かります。)


 
 新酒BOYZ+Ayako Minami

 メンバー:

 江上マサノブ/Guitar,Vocal
 三木あきら/Bass
 TAKAGIMAN/Drums

 Ayako Minami/Alto Saxophone




 場所/京都岡崎・58DINER

 http://www.58diner.com/


 


 
      
| 最新ライブ・ジャムセッション情報 | 23:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
DJANGO UNCHAINED(ジャンゴ 繋がれざる者)
JUGEMテーマ:映画



 今日は、3月後半の事から少し話を広げたい。


 珍しく映画の話です。

 前置きしておきますが、ボクは所謂映画通でも何でもありません。

 但し、映画が好きではあります。


 学生時代は、なんば辺りの映画館を時折は訪れたり、その後一気に普及した貸しビデオをまとめて借りていた時期もあった。

 もう映画館なんて言葉使いは死語でシネコンと巷では言いますね?

 慣れ親しんだ経験が今だに抜けきれず、どうにもこのシネコンにまだ体が慣れなていない。

 ちょっと以前、映画鑑賞特に同伴者などがあれば、なんばの商店街で豚まんあるいは奮発してマクドナルドなんかをごっそりと持ち込んで途中入場、立ち見、一回の入場券で何度だって観られたもんだ。反対に面白くなければ退出も制限が無かった。平気でタバコの煙がスクリーンを遮ることもしばしば見かけたものだ。

 幼い頃の記憶を掘り返せば、親からの事前指示で一目散に空いた席を見つけて走って場所取り、運悪く空席が無かった場合は通路の階段でかじり付いた。


 逆に、3本立てなんかの閑散とした劇場に漂うただならぬ雰囲気に遭遇することもしばしばあった。


 すっかりそんな劇場は姿を消し、全席指定の入れ替え制、途中入場はもってのほか、持ち込みの飲食はおろか飲食禁止である。

 市価よりも割高なアイスクリームやら売り子が席を回ることも遠い昔。


 どちらが良いかは個人的には前者だが、その分、座席配置、音響など映画に集中する雰囲気作りは万全とも言える。



 さて息子が出来て以来というもの、映画を観る時間など作れない。

 レンタルビデオに通う事すらもすっかり忘れてしまった。



 今回はネットなどで去年からいち早くその制作風景が予告されていたあの監督の最新作をどうしても観たくなったのだ。


 DJANGO UNCHAINED

 『ジャンゴ 繋がれざる者』と邦題が付いた。

 クエンティン・タランティーノ脚本・監督。
 (お約束のカメオ出演も。いや一番目立つ場面・・・)




 彼の一連の作品及び関連映画との最初の出逢いは後述するとして、最新作『DJANGO UNCHAINED』のモチーフが俗に言われるところの、
 

 『マカロニ・ウェスタン』であることに期待は高まっていた。

 ロゴデザインもお得意の血を連想させる赤に黒い鎖と2人の影。





 まずもって、『ジャンゴ』の名前でアンテナがピンと立った。

 幼少期、民放各局のゴールデンタイムでは月曜から連日「〜〜ロードショー」や「〜〜映画劇場」のタイトル文字が新聞のラテ欄(ラジオ・テレビ欄)に躍っていた。

 深夜帯も名画などが頻繁に放送されていた。

 映画館に滅多に行けない家族にとって、家に1台しか無いテレビを点けるこの時間帯は団欒の場であった。


 戦後に思春期を迎えた両親にとっても、最大の娯楽は映画であったのだろう。

 日本映画、ハリウッド映画、フランス映画、英国作品、イタリア物、ソビエトやポーランドなどの東欧映画、チャンバラ映画からスペクタクル巨編、ラブコメディーだったり文芸作品と、あらゆる国の映画がロードショー又は3本立てなんかで上映されていたと聞く。

 そんな幼い日、終わる頃にはきっと瞼が閉じたり開いたりしたのだろうテレビでの吹き替え映画の記憶に残っているのは、上に書いたマカロニ・ウェスタンである。

 壮大なハリウッド製作の西部劇とは一線を画す独特な映像世界と撃ち合いシーン。

 主に低予算イタリア作品である。

 クリント・イーストウッド、ジュリアーノ・ジェンマ(先日CATVで久し振りに観た)などが流れ者のガンマンを演じていた。

 モチーフになっている原題『ジャンゴ』

 日本タイトルでは「続・荒野の用心棒」

 フランコ・ネロ主演である。
 (なんとある場面でカメオ出演!劇中気づかなかった。)




 過激な暴力描写や人種差別、禁止用語など、何かと作品の度に物議を醸すタランティーノ作品。

 今作も意見が真っ二つだ。

 パンフレットにもスパイク・リー監督が、激しく抗議をしたとも記されてある。


 
 いずれにしても、個人的意見ではあるが、タランティーノの新作は見応え充分であった。

 期待したB級映画オタク的な奇をてらった展開は影を潜め、珍しく緊張感のある3時間余り。良い意味ではぐらかされた。

 主演を演じたジェイミー・フォックスは良かった。

 心配したレオナルド・ディカプリオも怪演まで今一歩というところか?


 最後は幼い頃、腰に玩具の2丁拳銃を差し込みはしゃいだあのヒロイズムな爽快感が帰路に残った。


 ちなみに地元シネコンの平日レイトショーという条件もあったが、やっぱりタランティーノ作品は数組程度の入りでした・・・。(前に観たKILL BILLもガラガラだったなぁ)


 タランティーノ作品のもう一つ期待するところは、サウンドトラックだろうか。

 今回もJames BrownのリミックスやAnthony HamiltonやJim Croceなどが効果的に挿入されていたが、最も劇中耳に残った曲は、このRichie Havens『Freedom』だった。1969年のウッドストックコンサートでも印象に残る曲だ。







 

 さて、タランティーノ作品に折角触れる機会なので、

 彼の作品との出逢いについて少し書いておこう。

 



 今作『DJANGO UNCHAINED』は、彼がこの世界に彗星の如く現れ、一部映画ファンのシンボル的な存在になって丁度20年という節目でもあった。

 デビューは、1992年公開インディペンデント映画

 『Reservoir Dogs』である。
 (日本公開翌1993年)


 サンダンス映画祭、カンヌ映画祭でも話題をさらったこの映画にボクが出逢うのは、公開後しばらく経ってからのことだ・・・。

 誰かに教えてもらって直接ヴィデオを借りたのか、もしくはレンタルしたのだろう。


 とにかくこれまでに観た事の無い暴力描写、それはグロテスクなホラームーヴィーなどとは異なり、リアルで痛点を直撃するシーンの連続。

 製作に一肌脱いだハーヴィー・カイテル他の出演陣もごく僅か(男性俳優以外出ない)低予算ゆえに知名度も一般に知られていないクレジットだった。

 観た方なら記憶にずっと残る本人登場の卑猥な冒頭会話から耳に残るオープニングテーマソングがスタイリッシュに彼らを映し出す。

 

 

 

 のち彼をメジャーにする第二弾『パルプ・フィクション』でも多用された時系列が交錯し、点と線がひとつの物語に完結するという手法は斬新であった。


 クエンティン・タランティーノなる名前からして素性の分からない人物は、日本映画を含むアジア映画やアニメ、監督などの多大な影響下にあることを本人も包み隠さず公に述べている。
 

 さぁて、「レザボア・ドッグス」何度観たことだろうか?


 賛否両論は現在も二分されていると思う。

 それこそ嫌悪し、肌に合わず拒否する人もあるだろう。

 近作は物足らないと感じるファンも容易に予想出来る。


 それくらいこの処女作にはカルト的な印象を残す映像世界があった。


 『ジャンゴ』公開直前、道すがら某中古ソフト店を覗いてみると、「レザボア・ドッグス・スペシャルエディション」が安値で一枚並んでいるのを発見し、迷った挙げ句レジに並んだ。

 実家に置いたままのヴィデオテープにダビングされ何度も巻き戻しては観たものがあるが、我が家にはもうヴィデオデッキが無いのである。(パルプ・フィクションもそうだな・・・)


 流石に3歳児の前では、再生出来ずにボーナスディスクをちらっと観ただけである。




 20年。

 黒づくめの出演者達の3人が鬼籍の人となった・・・。

 Nice Guy Eddie役のクリス・ペン(ショーン・ペンの実弟)の早世はショックだった。


 先月、タランティーノは、満50歳を迎えたそうだ。

 見事、今年度アカデミー賞では、最優秀脚本賞。
 
 クリストフ・ヴァルツが最優秀助演男優賞を受賞した。

 



 ちなみに、偶然にも我が家のCD棚には、「ジャンゴ」2ヴァージョン収録、

 『究極のマカロニウェスタン主題歌大全集』がある・・・。

 10年ほど前に衝動買いした物だが、すでに廃盤か・・・?

 

評価:
映画主題歌,フランコ・ファジーラ,ラオール,ヴィットリオ・ベッツィ,フランコ・モリセッリ,クラウディオ・タッリーノ,クリスティ,カティナ・ラニエリ,ロベルト・フィア,アン・コリン,ロッキー・ロバーツ
キングレコード
---
(2001-07-25)

| 映画の四方山 | 22:22 | comments(5) | trackbacks(0) | pookmark |
Spring is Here!
JUGEMテーマ:日記・一般



 更新がほぼ一週間近くも止まってしまった・・・。


 特に年度末ゆえにバタバタと忙しく動いたとかそういう訳でもない。

 夜中になれば、むっくりちゃっかりパソコンの画面に向かって、facebookやらで見えない相手とのやりとりに時間を使っただけである。


 新しい年度への抱負なり気持ちも新たに記すべきところだった。

 つい、3ヶ月前には新年の朝を迎えたばかりだが、その時に覚えたピリッと身の引き締まる清々しい感覚と、この新しい年度替わりに抱く心の動きは明らかに異なる。

 寒かった(今年は例年以上だった)長く閉ざされた冬から一変する春の眩しい陽射しに合わせるかの様に、一斉に開く桜色の花びら。

 そんな並木の下を新入生や新社会人がお揃いの恰好で緊張でぎこちなく歩く。


 前途洋々と見える彼らもその数日前には、

 同時に別れというものも経験している。


 幼なじみ、親友、同級生・・・必ず訪れる別れの日も時過ぎてようやく実感するものだ。

 それは同時に新たな出逢いの瞬間も迎える日でもある。

 人に限らず、新たな土地、職場などに舵を切る人も多いだろう。


 それらを取り巻く全ての環境、緊張しない者は、よほど肝の座った人だ。

 
 ボクなんか、そういった環境変化がもっとも苦手である。

 



 3月のいつだったか、いつでも会えるだろうと、ご無沙汰していた地元の幼なじみ(幼稚園・小中高と同じ)から、転居のメールが入った。

 結局、「達者でなぁ!」的な返信だけ送ったきりになってしまっている。


 
 ボクは、春が来ると毎年立ち寄る場所がある。

 高校時代には、何度もその前を通った気がするが、気づきもしなかった。

 存在自体が消されていたのだろう。

 目立った案内板すら当時から無い。


 縁あって、30歳を間近に控えた春に再びこの地に舞い戻る事となった。

 要するに定職に就いたのだ。



 あれから15度目の春。

 今年もここに咲く桜を眺めた。

 
 『真田山陸軍墓地』


 
 いつもなら一人で5分ほど朽ちた墓標に頭を垂れて回るのだが、

 今年は珍しく母と歩いた。

 所用の時間までに少し間があったので立ち寄ったのである。


 後部座席に座る母に、

 「真田山墓地行った事あるか?」


 実は母にとっても、この地はボクと同じ10代の3年間縁深いのだ。


 手っ取り早く言えば、母校が同じなのである。

 母は、昭和14年の生まれだから、昭和30年に同じ門をくぐった計算になる。

 ちなみにボクは昭和59年になる。


 母は、今で言えば北朝鮮の生まれで、

 戦後命からがら帰国したのだ。

 その道中で、実の妹を亡くし、かの地に葬った話を昨日の事の様に話す。

 終戦と同時に襲って来たソビエト兵の横暴など耳にタコが出来るほどに幼い頃から聞かされて育ったが、ボクは学生時代に教師からそんな事実は、ついに最後まで教えられなかった。


 

 ・・・脱線するので、話を戻す。


 「陸軍墓地?知らんわ・・・。」

 母は言う。


 母も訳あって、15の春に大阪にやってきた。

 香川県高松の田舎町からである。


 「高校出してあげる」

 母は、見た事もない大都会に送り出された。

 きっと満開の桜を見上げる様な余裕などあるはずも無く、不安いっぱいに見知らぬこの土地に戸惑った事だろう。



 「知らん」という母を伴って、陸軍墓地に入る。


 以前から何度もこの墓地に関する成り立ちなどは、書いたので割愛するが、

 やはり今年も身の引き締まる想いだ。












 戦争を実際に経験をした母に、ボクがこの墓地の経緯を説明している図式はおかしなものだ。

 
 もちろん大阪の観光案内などにこの場所の明記などきっと無いだろう。

 有志方が、墓守をされている。

 


 
 桜を見て綺麗!と声を上げ、あとは仲間とのどんちゃん騒ぎも良いだろう。

 ところが、咲く場所が異なれば、こんなに悲しくも映る。


 桜は散り際が、美しいという人もいる。

 
 きっとそこには、向かい合わせにある生と死を象徴的に投影しているからだろう。



 校門などには、必ず立派な桜が待っている。


 
 儚さなど微塵も無い。


 その樹にいよいよ別れを告げる日、感じるのだ。


 

 またまた親バカな余談だが、

 3歳と3ヶ月になった息子が、この春から最年長組に進級した。

 3月の末には、一年分のお絵描き帳やアルバムをごそっと持って帰って来た。


 幼稚園なら、まだ最年少さんの年齢だが、当園の方針だそうだ。

 5〜6歳の子供達と朝の8時半から夜6時半頃まで一緒になるのだという。


 「大丈夫かいな?」と両親は気を揉むが、

 彼は、もう園でもすっかりのベテラン選手。

 何せ、生後3ヶ月から通っているのだから、ころころ入れ替わりの激しい保育士さんよりも内実に詳しいのだ。


 ただ、この春に彼もひとつ別れを経験した。

 少しあとから入って来た仲良しのK君が、別の保育園に移ったそうだ・・・。


 悲しいとか、寂しいとか、まだ口にはしないが、きっと思うところあるだろう。

 ひとり離れて行くK君の方が、もっと寂しいかもしれない。


 皆さんの春、何が訪れましたでしょうか?












 
 

| TAKAGIMANの四方山な話 | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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