めっきり朝夕が、ことのほか過ごし易くなった。
今週から、長袖のワイシャツに衣替えをした。日中はまだ腕まくりが必要だが、これから一気に季節が加速するだろう。
半月前の9月に神戸で仕掛けたライブイベントは、まだまだ残暑が厳しかったことが嘘みたいだ。
あの際は、たくさんの方々に集まって頂いた。
今だに余韻が残っている。
終わってから、いっそう思う。
「大阪にもあそこみたいな自由なハコがあったらなぁ・・・」
ボクらの様な肩書きを持たないバンドマンにとって、大阪は住み難くなった。
不断の努力が不足していることが大きな原因だが、コネクションを持たなければ、飛び込みのイベントを企画しようにも障壁が重くのしかかる・・・。
市内のライヴハウスなどの高額なハコ貸し料金やブッキングノルマ制に最初から尻込みをしてしまうからだ。
若い時分は、必死にチケットさばきに明け暮れてでも、やったもんだが、結果的に集まったお客さんは数合わせのその日限りになってしまう事が大半だった。
ある場所では支持者の有無を厳しく問われた事もあった。
一方では、駆け出しの頃、「客が少なくたって、汗をかいてやれっ!」と叱咤してくれた方もいた。
どちらも的を得た教訓だ。
かつては、その苦肉の打開策、いや逃避行動として、路上演奏に活路を見出して、幾らかの成果を得た時期もあったが、今やそれも公権力の前に敗れて久しい。
ただ嬉しいことに、その当時からのお客さんの姿が、神戸でも拝見出来た。
どうも、『負け犬の遠吠え』に聞こえて、こりゃいかん!
さて、晩秋にもうひとつ企画している。
共同企画と言った方が良い。
かねてから実現を待望していたものだ。
京都を中心に活動されているブルースハーピストの大野木氏からの提案である。
『BLUES HARMONICA TRIANGLE』
氏のホームページのスケジュールでは、タイトル未定となっているが、これで行きましょう!
神戸でも3回連続、自己名義のバンドでは2年続けて出演頂いた。
この数年、ひょんな事からご一緒する機会が出来た。
京都での旧知のハーピストのライブ会場が、思えば初対面であった。ボクは場所の関係でブラシとスネアだけだったが、何曲かでジャムセッションをした後、最初のご挨拶の握手をした記憶が鮮明だ。
ボクは、そのずっと前から「大野木一彦」の名は見聞きしていた。
ネットなど無い当時、雑誌「ぴあ」やLマガジン(今や両雑誌とも廃刊ですね)のライブハウス情報欄にバンドの名前が掲載されることは、アマチュアミュージシャンには一種のステイタスとして確立されていた。
関西版には、主要なライブハウスのスケジュールが細かくアップされていた。
今なら老眼鏡が必要な程に小さな写植文字だが、本屋に行って自分のバンド名を指を追って探したものだ。
どこかに「〜ブルースバンド」などとよそで見つけると、必ずチェックもした。
現在なら、ホームページや動画サイトで、簡単にそのバンドを検索、確認出来るところだが、当時は、実際に観に行くか、あるいは人づてに噂を聞くか、どちらかしか方法が無かった。
そんな欄に、大野木一彦の名前は頻繁に京都で登場していた。しかもボクら大阪もんには、敷居の高い老舗であった・・・。
そうして交わした大野木さんとの握手は、初対面だが、そうでもない、不思議な照れ臭さもともなっていた。
そして、もう一人、今回の企画を成立させる重要な人物。
東京から、
KOTEZ
彼の合流である。
親しみを込めて、コテっちゃんとつい呼んでしまうが、今やブルース・ザ・ブッチャーでのCD発売やツアーはじめ、飛ぶ取り落とす勢いで全国津々浦々ほぼ毎日の様にライヴやハーモニカセミナー、著作などなどブルースハープ関連で「KOTEZ」の名前を見ない日は無い。
彼ともずっと以前からの接点があった。
「東京に同世代の凄いブルースハーピストがおる!」
そんな噂話をしていたのは、20年程前だろう。
その当時彼が主戦場としていたバンドが『Chicago-Beat』
今年晴れて結成20周年だとか。
東京各所で、周年記念ライブの予定もあるそうだ。
KOTEZ氏と、ここ何度か電話も含めライブ会場などで僅かな時間だが、会話する機会が続いた。実際にこうした本人とのやりとりは、初めてかもしれない。
江戸っ子調に「また何かやろうよぉ〜」が去り際の決まり文句だ。
こういった別れの常套句は、実現するためしは無いものだが、今回の企画は、大野木一彦、KOTEZ、そしてボク、あれよという間に日取りが決まった。
あ、お間違いなき様、ボクはハーピストではありません・・・。
『TRIANGLE』のもう一人に名指しされたハーピストは、
アイパー大西。
ボクが駆け出しの頃からずっと行動を共にして来た男である。
ざっと足掛け20年だ。
離合集散、変名を繰り返したこれまでのバンド活動の中でも彼とは、結果的に離れたことがない。
当然、路上演奏も同じだ。
「こんなんやりたい」明けても暮れても朝までブルースの話が止まらなかった時期を共に過ごした。
大阪を離れ、故郷である三重伊勢に住まいを移して、早いもので10年。
現在、アイパー大西の名前を初めて冠にした、アイパー大西&THE SEEDS OF REED名義で、ペースは多くないが活動中である。
昨年は念願の東京、今年は地元三重や名古屋にも足を伸ばした。
三者三様、歩んできた道、活動は似て非なる。
共通項は、ブルースハープだ。
そして、もうひとつ付け加えるなら、ほぼ同世代である。
「場所の選定を大阪で。」と頼まれた。
舞台となるのは、先日アイパー大西とヨシ水野のカップリングライヴでお世話になった、
豊中の阪急曽根にある、
Live Cafe Aretha(ライブカフェ・アレサ)
天井が高く、清潔感のある良いお店です。
ここを舞台に、三者の初共演をサポートするのは、大阪勢。
The Seeds Of Reedの特別編成。
ブルース以外のフィールドにも積極的な久米はるき(Guitar)三木あきら(Bass)そしてAyako MInami(Alto Saxophone)の3人に、小生(Drums)
当日まで一ヶ月余りに迫ってはいるものの、まだ具体的な構成などの打ち合わせが進んでいません・・・。
と言ってもやるのは、間違いなくブルースですから、安心です。
ブルースハーモニカの魅力をギュッと凝縮した夜にしたいものです。
是非、いらして下さい。
11月17日(土曜日)
"BLUES HARMONICA TRIANGLE"
場所/豊中曽根・
Live Cafe ARETHA
http://www5.plala.or.jp/aretha/
時間/18:30オープン 19:00スタート
チャージ/2,000円(別途要ドリンク)
KOTEZ from 東京/Harmonica,Vocal
http://www.kotez.com/
大野木一彦 from 京都/Harmonica,Vocal
http://www.nogioh.com/
アイパー大西 from 三重/Harmonica,Vocal
http://takagiman.jugem.jp/?cid=17
& The Seeds Of Reed (Special Version)
久米はるき/Guitar
三木あきら/Bass
TAKAGIMAN/Drums
Ayako Minami/Alto Saxophone