少々、ご無沙汰でした。
夏バテにへたっていたという訳ではなく、先日まで夜は何も手に付かないくらい夢中になったあのオリンピック中継の為です。
終わってみれば、近年のオリンピックの中でも大成功に数えられる白熱した毎日でした。
おかげで、すっかり慢性的な寝不足を引き起こし、その疲れを癒そうとお盆休みに突入していました。
今年は、例年よりも一日ほど多めの休みが取れたので、家族とほぼべったりの日々でした。
ちなみに、もう立秋もとおに過ぎ、暦では秋な訳ですが、ブログのPC版の表紙を夏仕様に慌てて変更したりなんかして視覚にも気分を盛り上げています。
思いのほか夏は、駆け足です。
茹だる様な灼熱は連日悩ましいですが、夏のあの独特の感傷的な心持ちはすでに今日あたりから体に感じませんか?
そういえば、数週間前あれだけ薄暗いうちから激しかった蝉の大合唱に目覚める朝も気づけば少なくなった気がします。
二週間程度という彼らの繁殖期間ももうひと段落済んだのでしょう。
そうは言ってもまだまだ、街にはチョコレート色に日焼けをした子供達が時間を惜しんで闊歩していますし、部活の学生達の流す汗は青春そのもの。
そんな夏の記録を今年もまとめて振り返って撮り溜めたスナップ写真とともに書き残しておきます。
皆さんの夏の絵日記は、どんなものなんでしょうか?
8月10日金曜日。
夏期休暇前日。
心も体も幸いに調子良し。
個人的には、この休み期間に一本もライヴが入らなかった。
その代わりに、東京から「西日本ツアー」と銘打って、あの男が自前のバンドを初めて引き連れて帰ってくる。
あの男とは、数少ない見上げないとならない大男だ。
ボクらは親しみを込めて、タカと呼ぶ、
Tucker Saito、タカ・サイトーである。
とにかく紆余曲折ある同年代だが、一時期大阪に流れ着いて、毎晩の様に顔を合わせてやることと言えばブルースばかり。
現在は、古巣東京へ再度移り、
『Chicago Beat』をオリジナルメンバーで本格的に活動を再開している。
今回のツアーは、そのメンバーでもあるドラマーのNAVIこと渡辺さとし、ベースには千葉から田村奈津子、そしてサポートギタリストには、大阪から久米はるきが選抜された。
この4人で、大阪を皮切りに、広島、島根とロードに出るのだという。
バンドは、はっきりとThe Teardropsと名乗っている。
ブルースファンの方なら、Teardropsと言ったら、Magic Slimをすぐに連想するでしょう。
ベースは弟の故Nick Holt、サイドギターには、初期はAlabama jr.Pettis、最も充実した期間にはJohn Primerなど・・・。現在もメンバーチェンジを続けながら、新作を発表し続けるザックザックとゴリゴリのシャッフルを連発するシカゴでは珍しいスタイルを貫くビッグネームだ。
そんな彼らの名前を拝借していることには、理由がある。
そのJohn Primerが脱退時、渡米中のタカが、Slimのサイドギタリストに収まり演奏活動していた時期があり、彼曰く今も「父親」の存在だと言う。それくらいボクらには分からない濃密な時間を過ごしたのだろう。
大阪のハコは、やっぱりシカゴロックだった・・・。
土曜日の深夜、時には明け方まで、まるでモーレツシゴキ教室の様に、彼を交えてジャムセッションしたことが遠い記憶にも思える。
久米君は、毎晩その場に居たのだ。
リハーサルの終わったお店に入る。
タカやなべちゃんとは、「毎度」の挨拶くらいで堅苦しくない。ベースの奈津子さんとは、お名前は存じ上げていたが初見だったので紹介してもらう。
久米君のニコニコ具合が、いつもと少し違う様にも見える。
三木君もバンドメンバーかと見間違う程に溶け込んで談笑中だ。
お盆休み前で、果たしてお客さんの入りが心配ではあった。
8時を過ぎ、お馴染みさんや一見さんがパラパラと飲み始めて、演奏スタート。
タカの演奏をこうしてお客の一人としてマジマジと観るのは、考えてみればこれまで少なかったなぁ〜。
以前あったある種攻撃的とも思える厳つさが、不思議に丸みを帯びて聴こえる。
2ステージ目には、弾き語りのゴスペルもあり、当然マイク無し練り歩きあり。集客に手助けしてやれなかった事が悔やまれる。
数本ばかり、手持ちのカメラで動画に収めてあります。宜しければ、クリック視聴下さい。
http://www.youtube.com/user/TAKAGIMAN
次の日が、広島とあって、深夜のジャムはお流れになったが、タカの活き活きしたブルースと笑顔を久し振りにうかがえて、何がしか目に見えない活力を受け取った気分だった。
広島、島根の盛況を祈って!
(追記)
後日、広島、島根は大盛況の様子を目に耳にした。