アール・フッカーをフルボリュームにして、谷町筋を北上する。
雨はほぼ止んだが、風は相変わらず冷たい。早速買ったばかりのスイングトップが活用出来ることを子供の様に喜んでいる自分が可笑しい。
天満橋の高架橋を渡り、東天満の交差点を左折、左手に見えるJR東西線・大阪天満宮駅連絡階段の掲示灯を目印に、路地に入る。ほどなく大阪天満宮裏の鳥居と大阪天満天神繁昌亭に出会う。目の前のコインパーキングは、22時からは時間100円。
コインパーキングの入り口にはいつも通りに、ハウンドドッグテーラーの鉄製立て看板が当たり前に定位置している。
今宵のライブは、マッドハープ加藤率いるパチパチ・ブギーズらしい。ドラムの助っ人には、中学生のレッテルも不必要なアタカ君の名前がある。
ラスト近くに差しかかっているのだろう、アタカ君のドラムソロが漏れ聴こえてくる。
その達者振りを見てしまったら、小心なボクの心はすぐ折れてしまうので、階段上にて想像し聴く。
自転車で到着した久米君らと一週間ぶりの雑談をするうち、ジャムセッションが始まった。
ジャムセッションの方は、相変わらず時々修羅場になったり、消耗戦だ。新顔の人やお久しぶりの人も参加。堺でライブを済ませた岡部キング、西野一行も加わり、お開きの久米君のMagic Slimのナンバーがエンディングを迎えた時刻はとうに午前3時を指している。
帰り支度、店じまい同時進行の最中、岡部キングに阪神の試合結果を訊ねたところ始まった数分の雑談が今日の『お題』というわけです。
カウンター越しのマスター今年還暦のS山氏。この場では具体的理由を述べる事は差し控えるが、「不死身のマスター」としてここに出入りする常連客からは認知されている。
S山マスター「おい、オマエ、オレは言うとッけど、藤田平おったやろ?あれと和歌山で試合したことあんねんどぉ!」
ボク「あ!阪神の。そういえばあの人市立和歌山商業でしたね?へぇ〜」
S山マスター「そや!よう知っとんな?でも試合には出よらんかったけどな。エースピッチャーも出てけえへんかった」
ボク&岡部「なんでですの?」
S山マスター「温存されただけやぁ」
ボク&岡部「それ、マスターのチームよっぽど弱かったんちゃいまんの?」
S山マスター「・・・塁に出たんは、2人や!そやけどオマエ、そのうちの一人がオレやんけ!フォアボールやけどなぁ」
ボク&岡部「ガクッ!(苦笑)」
S山マスター「オマエら笑てるけど、わしは、セカンド守って、俊足言われててんどぉ!そやそや!シカゴロッカーズで野球チーム作ろや!」
・・・と、40年以上前の話を発端にすぐ飽きたのか、じきに脱線し、いつものあること無いことの猥談に発展していていったのは言うまでもない。
結局はそこが落ちだ。
ところで、ブルースへの愛情たっぷりのお店はどこも実際の経営は、困難なようで、昨夜もいくつか知るお店が閉店した、または閉店するという情報を耳にした。
不死身のマスターの脳天気さがいつまでも続くことを願い、先週末に約束した『シカゴロック』の宣伝をさせてもらう。
平日は東西プロのブルースミュージシャン、大抵の毎週末はライブと深夜のジャムセッション。ライブの無い日は、ブルースやサザンソウル、たまに昭和歌謡も流れている。
一度ご賞味あれ。
シカゴロック・オフィシャル・ホームページは下記クリック!
http://www18.ocn.ne.jp/~bluesbar/
今年のブルースカーニバル大阪会場でも、このチラシを配るS山マスターの姿が発見出来る筈です。