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今宵の一枚は、『Chicago/The blues/Today!』
JUGEMテーマ:音楽



 急に2、3日前から思い立って、息子が完全に寝静まったことを見計らい、ブログを書きながらそおっと小さな音量ながらブルースを1枚ほど聴いて過ごしている。

 大音量で聴きたいところだが、実際そうはいかない。


 ブルースが日常に溢れていた頃、自分の家に聴くものがなくなったり、一人ぼっちがつまらなくなったら、所有枚数の多い友人宅へ夜中押し掛けたものだ。

 例えば一枚のアルバムをネタにして一晩あれこれと議論に花が咲いた。


 ボクは、決して収集家ではない。


 何千枚なんてぎっしりのレコード、CDの山の中で暮らしたい願望はあるが、限られた収入の中で手に入れることの出来る限度くらいは自覚している。

 その分、同じ音源を繰り返し繰り返し聴く習慣が身に付いた。

 ある法則みたいなローテーションが出来上がっている。


 バンドでの演奏とどういう具合か、反比例する傾向にあるらしい。


 例えば、徹頭徹尾ガッゴガッゴのシャッフルの演奏が続く時は、ソウルだったり、ファンクっぽいものだったりを無意識に選んでいる。

 その全く逆の場合もある。


 ・・・で、このところの志向とは、若干一線を画す今夜の一枚。

 でも実は、全てのブルースひいてはブラックミュージックは一本の見えない糸で繋がっていることをあらためて実感として覚えたりするから不思議だ。


 ブルースレコード店がまたあちこちに看板を出していた頃、必ず棚に並んでいたシリーズ物。

 Vanguardレーベルの傑作。

 『Chicago/The Blues/Today!』


 錚々たる円熟のシカゴブルースの顔役達が一堂に会した’65年録音(LPシリーズでは3枚)

 Junior Wells(当然相棒はBuddy Guy)J.B.Hutto、Otis Spann、James Cotton、Otis Rush、Homesick james、Johnny Young、Johnny Shines、Big Walter Horton&Charlie Musselwhiteといった布陣。

 バッキングミュージシャン勢のクレジットも涎物。


 60年代の生のシカゴの音を実況録音した無敵の一枚。


 シカゴブルースファンなら「持ってな恥」みたいに言われた。


 CD化で3枚組にまとめられ、装丁も見開き、豪華ブックレット付き。LP盤ではお馴染みのジャケットが変更されたのは個人的には当初は残念だったが、致し方ない。


 ブルースに王道や本道とか亜流とか区分けするのは、全く野暮だが、ここに残された音源からは吸い取るべき栄養たっぷりブルースのエキスが満載である。



 只今、流れているのはJohnny YoungにWalter Hortonのハーモニカが絶妙に絡みつく。

 しびれるなぁ。



 ブックレットにある貴重なショットの数々を眺めているだけでも鼓動が高鳴る。


 そのポートレートの一部は貼付けてある写真集(家人が、出張でニューヨークへ行った際の土産物)に見つけることが出来る。
 




 
 


 

評価:
Various Artists
Vanguard Records
¥ 1,379
(1999-08-24)

評価:
Samuel Barclay Charters,Ann Charters
David R Godine Pub
¥ 4,940
(2000-10-30)

| TAKAGIMANの目からウロコ | 23:15 | comments(2) | - | pookmark |
ブルースドラマーだって主役になれる!
JUGEMテーマ:音楽


 この二人の関連動画を観てすっかり『目からウロコ』


 ボクも自称ブルースドラマーを名乗ってる以上、やはり演奏の悩みや反省は多々あるものだ。いやほとんど毎回だな。

 特にライヴやジャムの動画を恥ずかしげもなく、あのサイトにアップしたりしているもんだから、自分の映像を否が応でも確認しては、「はあ〜〜〜〜」と果てしなく落ち込む。


 偶然、出くわした動画がこれ・・・。

 その名もD'mar・・・。

 今年のシカゴ・ブルース・フェスティバルの映像を探していて何となくクリックしてみたら、ビックリ仰天!夜中腹のよじれるのを必死で耐えた。

 観よ!この演奏中の体勢から、後方へジャンプ〜〜〜!

 ・・・って、これかっこええか???

 

 よく素性が分からないので、あれこれ調べてみたら、ミシシッピのドラマーで自己紹介欄にはヒップホップなんて文字・・・。ん〜〜〜胡散臭いけど?

 誰か彼について詳しい方おられますか?


 他にもぞろぞろと彼のすっとこどっこいなドラミングに出逢ったので、貼付けておこう。






 勿論、高いスキルを磨いてのパフォーマンスなんでしょうが、完全にフロントを食ってやろうというポテンシャルに脱帽。
 CD無いんやろか?

 で、調べてみた。

 Derrick Martinで、D'MARって訳ね。

 Big Jack JonsonやらBobby Rush、Little Richardなんかの名前も・・・。

 http://www.southernartistry.org/Derrick_Martin

 ほんでもって、チェス・レコードの映画『Who Do You Love』にマディーのバンドドラマー、あのElgin Evans役で出演しているそうな。




 そして、もう一人。
 Cedric Burnside


 こちらは、正体不明ではありません。

 かのRL.BURNSIDEをお爺ちゃんに持つ正真正銘南部直送ブルースドラマー&シンガー&ギターまで弾いちゃいます。

 この映像、イカついなぁ〜〜〜。


 こういうの見せられると、技術うんぬんを飛び越えたどうにもこうにもならない血の問題まで辿り着いてしまって、ついには諦めの境地に陥ってしまって大変危険だ。





 http://www.cedricburnside.com


 


 くしくも、

 ボクと栄チヒロの二人でやっているセットと同じギターとドラムのみの編成。


 ジャンプ!試みてみますか??


 また膝の骨が折れてまうから、やめとこ。



 という訳で、ドラマーだって主役になれるんだから!

 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 00:17 | comments(4) | - | pookmark |
何年ぶりかのロックウッドを聴いて。
JUGEMテーマ:音楽


 なぜ、いつもと違うこんな早朝からブログを書いているかといえば(マッドハープ氏のブログは、逆にこんな早朝が更新時間なようですが)、端的に言えば今日が休みという心のゆるみであります。

 ボクの帰宅後の家事役割は、現在たったふたつ。

 「息子の風呂入れ」と「食器洗い」

 
 昨夜は、この息子の風呂入れ当番が免除された。自分の剃髪を先に風呂場で済ませた為、風呂入れのタイミングがズレてしまった。

 残されたのは食器洗いだけだった訳だが、書いた通り、すっかりゆるんだ休日気分にさらに拍車を掛けるのは、深夜のテレビである。
 『探偵ナイトスクープ!』で久し振りに笑ったあと、BSの経済ニュースを観ていたら、瞼の重みがどうしようもなくなり、そのまま座椅子に突っ伏した。

 家人の声が、意図していることとは正反対に子守唄の様に遠くで聞こえる。
 息子は寝息を立て始め、ベッドで寝付いているらしい。

 「寝たら、あかん、寝たら、あかん」

 脳の一部がそう語りかけてくるが、居眠りの快感は、そんな自制心を凌駕して襲って来ていた。


 結果、先ほど午前5時に、目が覚めた次第。

 なんとなく罪の意識にかられて、台所を家族を起こさぬ様にこっそり片付ける。



 さて、早朝寝起きのパソコンの前・・・。

 前夜書き損じていたネタを思い起こそうとするが、はて?はっきりしない。

 ともかくロバート・ジュニア・ロックウッドのアルバムを貼っておく。
 『The Baddest New Guitar』

 ロックウッドの50年代の録音。
 この事について少し考えていたはずだった・・・。

 帰路の車中、Otis Clayからこのアルバムに取っ替えた。何年ぶりかに聴く気がする。

 ロックウッド

 20年前、ブルースに足を突っ込んだ小生らにとって、この『ロックウッド』は呪文の様な響きがあった。呪文はやがて呪縛に変わり、ブルース・ギタリストにとって、ロックウッドは必須条件、必ず通らざるべき道だった。

 74年に第1回ブルースフェスティバルに出演し、日本に一躍名を轟かせ、ブルースブームを巻き起こしたというロックウッドの魔力は、その後のブルースファンの間で根強く浸透し、それを知らない小生らにもずっしりとのしかかってきた。
 ギタリストに限らず、「エイシズ」に代表されるロックウッドサウンドはバック陣にも課せられた。

 ロックウッドとエイシズを語らずして、Chicago Bluesを語らず。

 しかし、ブルース初心者は、このロックウッドは途方も無く高い壁であることにすぐに気が付く。当たり前だが、こんなブルースが一石二鳥に身に付くはずもない。

 待っているのは、挫折の文字だ。

 
 久し振りに聴いたこのサニーランドスリム、ムーディー・ジョーンズらと残したロックウッドの音は、スイングし、時にずっしりと重い。

 やはりあらためて驚異的であった。


 ブルースの巨人は、枚挙にいとまは無いが、90歳まで現役を貫いたロックウッドをもう一度尻尾を巻いて逃げてしまった自分の中で再評価・再挑戦を試みる必要がありそうである。

 

 
 余談。
 このあと、息子の保育園初めての参観日。ちょうど5ヶ月。

 なんでも「おおきなかぶ」のかぶ役らしい。

 この絵本を知らない小生。
 昨夜家人から少しストーリーをレクチャーされて、

 先ほどからカメラとビデオの充電を開始。

 「うんとこしょ、どっこいしょ」とかいうのをやるらしい・・・。
 
 

 

 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 05:51 | comments(0) | - | pookmark |
シカゴブルース玄人衆。
評価:
モジョ・ビュフォード
Pヴァインレコード
¥ 2,400
(1992-01-25)

JUGEMテーマ:音楽


 上村愛子選手の涙は、美しく清々しかった。
 (愛くるしい容姿がプラスアルファーされていることは、認めます。)

 血のにじむトレーニングと周囲からの期待と重圧を一身に受けても晴れの舞台で、勝ち負けという残酷な結果だけが下される。
 スポーツとは我々が想像する以上に残酷なのである。

 万来の拍手で帰国を出迎えてあげたい。(決して可愛いだとかの、そんなよこしまな考えではなく・・・いや、ちょっとある・・・。)

 
 オリンピックの話は、大会が終わる頃にもう一度書く事にして、本日は真面目に本来のブルースのヨタ話をひとつ。

 小生と同様にコツコツとブルースや日常を飄々と書き記されているハーピストのマッドハープ加藤氏が少し前の日記でクローズアップされていた、
 Mojo Buford

 Muddy Waters Bandのハーピストとしての大きな経歴はあるものの、他に在籍したハーピスト達と比較すると評価が曖昧なイメージです。

 しかし、天下のMuddy Bandに見初められた訳ですから、ちょっとやそっとのハーピストではない事は確かでしょう。
 小生はドラマーだから、ハーモニカの技術うんぬんを語る立場ではありません。

 論より証拠、百聞は一見にしかず、彼の残した音源を聴くことが語るより易し。

 Mojo Bufordと聞いて真っ先に思い浮かんだアルバムがこれ。(上記)

 「Mojo buford Chicago Blues Summit」

 このMojoの『サミット』に集結したのは、主にMuddyに縁のある面々。

 Sammy Lawhorn、Pee Wee Madison、Sonny Rogers、Little Smokey Smothersのギター陣。リズム隊はベースにErnest Johnson、ドラムスは(我がアイドルの一人)Sam Lay・・・。

 70年代後半のブルースクラブシーンを想像させるまったりしたセッションが収録されている。

 小生にとっては、とにかく繰り返し繰り返し聴いたアルバムのひとつだ。録音レベルのトーンが若干ぼやけている気もするので、これをかけるときは、少しボリュームを上げる。

 そうすると浮かび上がってくるシカゴブルース独特の心地よさといったら無い。ミディアムなシャッフルか、3連がゆらりゆらりと続くだけだが、その奥に何があるのかを想像するだけで時々背筋に何か分からぬ物が走る。

 ドラマー的には、Sam独特の強弱のあるバスドラムの響きに目からウロコが落ちたものだ。

 4人のギタリストも表舞台を華々しく飾った人達ではない。

 ・・・が、彼らの職人的仕事は的確であり、
 「シカゴブルースとは、こうですよ?」と言わんばかりなのだ。



 YouTubeより抜粋しておこう。

 御大Muddyが彼らに信頼を寄せたことが少し見て取れる。

 

 


 勝手にこの面々を「シカゴブルース玄人衆」と名付ける事にしました。

 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 00:52 | comments(0) | - | pookmark |
ムシャクシャしたら、猟犬を聴け!
評価:
ハウンド・ドッグ・テイラー
Pヴァイン・レコード
¥ 2,294
(2009-10-07)

JUGEMテーマ:音楽


 今日は、昨夜瞬間湯沸かし器的に沸点に達した自分を戒める一日だった。

 そういう癖が時おり出る場面があり、周りにいる人まで巻き込んでしまう。自制し治さねばならない。


 その治療のためだとしたら、正反対のブルースが帰路のシートを爆音で揺らした。


 永遠に消えない衝動、

 ハウンド・ドッグ・テイラーのブルースだ!

 ブリューワ・フィリップス&テッド・ハーヴェイ二人の相棒ハウスロッカーズとの間でくり出されるブルースの爆発的衝動は、不滅であり、奇跡である。

 ブルースを知った頃、カセットテープ(確かアリゲータレコードのサンプラーか何か)を友人から聴かされた時の衝撃は今も色褪せていない。その場の風景まではっきり憶えている。

 その友人は驚くボクに言った。

 「こんなんやりたいねん!」

 今思えば、若造の大それた発言だった。


 個人的に思うに、ハウンドドッグは自宅で一人っきりで聴くもんではない。ハウスロッカーズというくらいだから、薄い壁なら本当にガタガタ震え、近所迷惑必至。


 打ってつけは、車の中か、バーのターンテーブルでボリューム全開が似合う。

 
 小さなムシャクシャなどはいっぺんに吹っ飛び、代わりにメラメラと意欲が湧き出すだろう。



 正に音楽のチカラである。


 聴くだけの立場から、聴かせる立場に変わってかれこれ丸20年余り・・・。
 ボクは果たしてそういう衝動からドラムを叩いているのだろうか?

 こうした悩みがふと脳裏に浮かぶ時こそ、彼がギターをかき鳴らす映像を思い浮かべよう。

 衝動のまま無邪気そのものの3人がいるはずだ。

 


 帰宅後、昨年新たに発売されたベスト盤の付録ポスターを壁に貼っつけた。

 ハウンドドッグテイラー


 そういえば、岡部キングに所有していたハウンドドッグのTシャツを譲った理由は何だったっけ??背中にスライドバーをはめた例の6本指のドアップでプリントされているやつ。
 きっと幼稚な交換条件があったんだろう。

 数年前のシカゴ滞在中、彼がずーっとそのTシャツを愛用しているらしいことをラリー・テイラーのホームページの掲載写真で知って悔しかったなぁ。
 ちなみに岡部キングも熱烈なるハウンドドッグ信者の一人である(ライブ盤のMCまで真似っこしていた)。



 なにわともあれ、スッキリ爽快な気分で一日が終わりました。

 「サンキュ〜〜」(分かる人には分かる。)


 

| TAKAGIMANの目からウロコ | 11:55 | comments(2) | - | pookmark |
蜘蛛がシチューに落ちて来たらそりゃ最悪や。
JUGEMテーマ:音楽


 久し振りに、「目からウロコ」でも書いてみたい。

 ブルース、とりわけシカゴ・ブルースが大好きなボクは、もう気づけば20年その影を追ってやっている。
 いつまでも変わらないその姿勢に「所詮ただの真似事やろ?」と何人もの人から批判的な言葉をもらった。

 でもこればっかりは好きだから、どうしようもないのですね。すみません。

 「わからない人には、わからなくてけっこう」という態度は、ボクの様なアマチュアだろうが、プロだろうがあってはならないことは重々承知している。

 ボクが描くささやかな理想は、ブルースという音楽の存在を知ってもらう事に尽きる。

 豊富な知識を持っている訳ではないけれど、このブログもそういうつもりで書いている。


 先日のレッドハウスの暖房の効かない寒い楽屋で、岡部キングとそんな事について、彼は缶ビール片手に、ボクは熱いほうじ茶をすすりつつ論じ合った。


 若い頃、何も知らずに引きずり込まれたブルースという未知の音楽との出逢いの衝撃は、常に心の何処かで今も鳴り続けている。

 列挙すればきりがなくなる。見るもの聴くもの全てが体を火照らせた。



 今日、取り上げたい一枚は、Buster Benton

 土曜日のライブ帰りに助手席に同乗した岡部キングと一緒に聴いた。
 「やっぱり、ええね〜」

 70年代のシカゴの匂いがプンプンする。特にそのスモーキーなヴォーカルがグッと来る。時代を反映したディスコ調の曲や、声がしょっぱなからひっくり返り、ずっこける"Dangerous Woman"もご愛嬌。
 "Lonesome For A Dime"は、ジャムセッッションでは必ず盛り上がる定番のひとつだ。

 こうして昔、繰り返し聴いたアルバムに今もう一度あらためて耳を傾けると、その当時とは違う新しい発見があるからいつまで経ってもブルースは楽しい。

 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 17:46 | comments(6) | - | pookmark |
BLUESウィルス感染中。
JUGEMテーマ:音楽


 前記事でSam Carrに触れた流れで、本日は
 SONNY BOY WILLIAMSON
 俗に一世と通称されているが、もちろん本家 John Lee Williamsonだ!

 70年も前の音を iTunesで聴く不可思議さ・・・。

 Bluesという音楽が物の本の通りに、100年前のアメリカ南部の土の上で誕生した事を信ずるなら、小生が普段何気なく言葉にしているBluesなんてもんが如何に安っぽいかということをSonny Boyのハーモニカと肉声、Robert Lee McCoyやYank Rachell、Big Bill Broonzyらのビートが教えてくれる。
 
The Indispensable Sonny Boy Williamson 1937-1947
The Indispensable Sonny Boy Williamson 1937-1947
Sonny Boy Williamson

 

 ボクは、彼の地から全世界に放出されたBluesウィルスに冒されている多くの人のうちの一人に過ぎない。

 タミフルの様な特効薬は要らない。

 このまま心地よい熱と動悸にうなされつつ、ぐっすりと眠れるのだから。

 sonnyboy
 


 そんなことで昨年の夏以来遠ざかったままのライブをやりたいと仲間にぼちぼち声を掛けているところです。
 7月頃、お目にかかれれば・・・。


 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 22:05 | comments(2) | - | pookmark |
SAM CARR が大好きです!
JUGEMテーマ:音楽


 
 御堂筋をぞろぞろと帰宅に急ぐ老若男女のほぼ半数が白いマスク姿となった光景は、何かの近未来SF映画を連想させるもので不気味だった。
 関西における不安の振り子は完全に振り切ってしまった。

 小生も薬箱に昨年末に買ってあったマスクを見つけ持参して仕事に就いた。
 スーツとスキンヘッドに髭面がマッチングする筈もなく、鏡に映る我が姿は誰の目にも怪しい。

 その一方、思わぬ一週間の休校になった学生達の楽しそうな事・・・。

 
 ということで何とも煮え切らない週明け。

 払拭すべく、朝の通勤時の楽しみはブルースの時間。ものの30分ほどだがカーステレオをフルボリューム出来る。

 月曜からドコドコ鳴っているのは、サム・カーSam Carr
 のドラム。

 ブルースとの出逢いの時、人を介して「とにかく聴け!」と手渡されたフランク・フロストの音源。

 ハーモニカとギターとドラムのみのシンプルさとは裏腹に「南部臭とは、こんなものなのか?」とめくるめく空想は広がった。

 ドラムのイロハを教則通りに教わっている人なら、このサム・カーのドラムをどう感じるのだろう?

 今朝は、そのサムとBILBO WALKERのライブ盤。
 二人が織りなす、すっとこどっこいな演奏が続くというのに、なぜ心地よいのか?いまだにブルースの解らんところだ。
  Rock the Night
Rock the Night
Robert Walker
 8ビートがどうしてもシャッフルになってしまうところに「オレとおんなじや」とちょっとにやけたり、タムドラムの音がほとんど聴こえてこないことにニンマリしたり・・・。

 サム・カー、御歳83歳。

 まだまだ現役で変わらぬシャッフルを刻んでいます。
 DELTA JUKESなんてバンド名、いかすなっぁ!
  Let the Good Times Roll
Let the Good Times Roll
Sam Carr's Delta Jukes

 で、今パソコンのBGMは、Arthur Williamsとの共演。
 どうっちゅう事の無さがなぜかこの時間には程よくよろしい。
 Ain't Goin Down
Ain't Goin Down
Arthur Williams

 

 ちゃんと、83歳にしてMy Spaceまでありました!
 http://www.myspace.com/jellyrollrings

 ジェリーロールキング
 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 00:07 | comments(4) | - | pookmark |
I Cry So Much
JUGEMテーマ:音楽


 "I Cry So Much"

 小生にとって、トラウマのように耳の奥に今もしっかり残っている。

 先日のプチ大掃除の作業のひとつ、120枚ほど収納できるCDバッグの整理。抜け殻のケースとの照合作業にひと苦労した。
 その99%がブルースものだが、中には久し振りにお目にかかる代物あり、それこそ来る日も来る日も聴いた記憶のあるものまで、なけなしの懐具合にも関わらずせっせと集めたものだ。
 それでも周辺にいるブルース狂のお宝と比べれば可愛いものです。

 とにかく、ハープものが多い。もしもが実現するなら、ブルースに出逢った頃に戻ってハーモニカの手ほどきを受けたいと思うこともある。それぐらいに、ハーモニカの音にブルースを感じる体質のようだ。

 実体験としても、参加するバンド(数少ないですが)では、ハーモニカ担当者が必ずいた。

 最初に組んだ(引き込まれた)バンドは、高校の同窓生5人によるもの。
 メンバーの一人から、シカゴブルースを深夜の車中で教授された。彼はハーモニカをくわえながら、ハンドルを握っていた。

 もちろんカーステレオは、カセットテープである。

 ダッシュボードに並べた手書きレーベルの背中を指差しながら、聴いた。

 バンドの方は、無鉄砲にも人前での演奏にも挑んだ。

 ・・・が、とにかく出来ない。まとまらない。同級生ゆえ言いたいこと半分、飲み込むことも半分。その後の空中分解は必然だった。

 
 前述の"I Cry So Much"の一件をCD整理中にそんな昔話と一緒に思い出した。

 只今、パソコンのiTunesで流れている。

 若きキャリーのハープとエディー・テイラーのイキリ気味、走り気味のギターに思わずにやついた。
 P-VineからCD化されたキャリー・ベルの記念すべきデビュー作(69年)だ。
 日本語のライナーを書いているのは、あのハーモニカの同級生である。

 
 さてトラウマは、彼が原因ではない。

 メンバーが入れ替わったのち、バンドは継続。
 今や考えられないライブ前には入念すぎる打ち合わせと選曲、そしてスタジオ練習で挑んでいた。

 新曲候補に選ばれたのが、キャリーのこの一曲。

 エルモア・ジェイムズがVee Jayレーベルに残した名曲『Cry for Me Baby』を下敷きにした曲。
 リズムの合間の微妙な隙間が絶妙であり、ノリを間違えばとんでもない結末を迎えるだろうことは薄々感じていた。

 カ〜ラカラカラ〜、印象的なイントロは周平が担当。

 ・・・・・。

 私「でけへん・・・」半べそ。

 私「無理!」逆切れ。

 私「俺もうバンド辞める・・・」試合放棄。敵前逃亡。

 結局、ボクの抵抗で、人前に日の目を見ることなく、事なきを得た。以来、トラウマとして焼き付いたという訳。

 なのに、好きなブルースの曲の中に入選することは間違いないだろう。


 先日、その同級生バンドでベースを担当していた(実は彼もハーモニカをたしなんでいて、実家でJ-ガイルズバンドを吹きまくり、姉貴に「うるさいねん!」とハーモニカを階段から投げ飛ばされていた)首都圏に住む某から、突然のメール。何年も会っていない。

 「昔、お前らとやっていたバンドの写真持ってへん?」

 という。もちろんそんな写真など撮った記憶もない。

 と、返信する。

 「会社の会報の社員コーナーに使用したかった」らしい。

 彼の中では、誰も知らない過去の姿なんだろう。

 キャリーを語るかの男も今は一切ハーモニカを披露しないと風の噂で耳にする。

 いつかどこかで、I Cry So Much、リベンジしないとならんね、こうなりゃ。

 ブルース・ハープ
ブルース・ハープ
キャリー・ベル
 

 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 23:48 | comments(4) | - | pookmark |
ピヨピヨハープのリトル・マック
JUGEMテーマ:音楽


 お手軽にブルースの映像がダイジェストで見れるYOU TUBEというツールが登場した事はネット文化がくれた恩恵であります。
 
 ブルースが全世界的にポピュラーだった時期を全く知らない私ども若い世代にとって、先人達の生のブルースをほんの一端ながら、パズルの如く映像と音声をひたすらに追いかけることでしかその術はありません。

 ブルースがいわゆる技術論をもって解き明かすこと以外に別の魅力があることを真似事ながら演奏したり、繰り返し繰り返し音源を聴く中で直面します。それそれは果てしない彼方にぼんやり見えるかという程度のもので、追えば追うほど遠くなっていくようで、それはもしや幻想なのか、いやいや確かにあるのです。

 誰もがうなずくブルースの巨人達の勇姿はそのYOU TUBE上にいくらでも転がっていて退屈しません。マディーやウルフ、BB、アルバート・コリンズなどなどドサッといっぺんに見れます。ジミー・リードだって!マジックサムやアールフッカーもそりゃあカッコいい。
 ところが、(言い方悪いけれど)ちょっとB級、良く言えば幻のブルースマンの動く姿も貴重な遺産です。
 
 つい15年くらい前までは、懐具合の潤沢なヤツは、海賊版ブルースヴィデオを購入してはご満悦に、
 「見せられへん!貸されへん!」ともったいぶられたりしました。
 断片的ながら、それらの映像をはじめ見た記憶のない映像も急にアップされていて、きっと小生と同様、世界中のブルースヲタク達が自室パソコンの前で深夜こっそり歓喜の声を飲み込んでいたりしているのでしょう・・・。

 現在、身内間ライバルブログである『マッドハープ加藤日記』でも、しきりにあの加藤さんが、パソコンカチャカチャやりながら、夜な夜な(いや、あの人の場合は早朝ですか)YOU TUBEで臭いハーピストを追いかけているらしい。

 で、小生も今夜は帰宅後昨日自炊したカレー(肉無し)の残りを流し込んでから、チマチマYOU TUBEを徘徊。真面目にドラムの映像を多数観る。全く参考にならない、というか次元が違いすぎて溜め息も出ず、そこは諦めてただ楽しむ。

 で、最後にブルース。もうアップされてから日にちも経っているので、ブルースヲタク達からは、「遅い」と突っ込まれますが、この人の映像もなかなか貴重品じゃないでしょうか?どうでしょう?

 この手のブルースマンの中では音源自体は古くから多くあります。それもリーダーアルバムがほとんどだということから、よほど人気のあった人なのでしょう。
 私どももそれらのネタをずいぶん拝借した記憶があります。

 一部では、ピヨピヨハープと言えばすぐ名前が出てきますね。

 リトル・マクシモンズ。(リトル・マック)

 The PM/Simmons Collection
The PM/Simmons Collection
Little Mac Simmons

 このアルバムは、ドライブ時によく聞きます。なぜか彼のどこか頼りないハープと声、そして柔和な顔で癒してくれます。

 もちろん、ブルース初心者の頃、ある人物に強烈にプッシュされた(というか、これ以外聴くなくらいの勢い)ドラマー、ウィリー・ウィリアムス『38ウーマン』はバイブル的作品ですし、キャデラック・ベイビーのシリーズ(ウルフレコードからCD化)、ジョンプライマーやウィリーケントがバックを務め、愛妻とのデュエットも聴けるウルフ盤、晩年のElectro-Fiレーベルなども人柄が滲み出ているようです。

 ・・・で、動くピヨピヨ〜リトル・マック
 (思ったほどピヨピヨしてませんか?)

 
 
| TAKAGIMANの目からウロコ | 23:01 | comments(6) | - | pookmark |

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